前書き
このサイトは元来、カエサルの「ガリア戦記」を翻訳してさらに詳しく註をつけたものを公開するためのものでした。その後、ガリア戦記以外のテキストも同様に、解析、翻訳という作業をしました。
最近ようやくTacitusの「雄弁家について」というテキストを訳し終えたので、そこで奮起一発、全面的に改良することにしました。新規のテキストは、以前のサイトでも LatinReader のセクションで紹介したものです。
テキストは全部終了しているものと、部分的にしか訳し終えてないものがあります。インデックスのページで色のついているものは終了した印です。例えばPliniusの「書簡集」は膨大なので
終わっていませんが(終わらない可能性大)、例えばTacitusとの間の手紙とか、トラヤヌス皇帝や初期キリスト教徒との絡みなど、面白そうなところを訳しています。(Liber Xの97~99あたりです。ローマ皇帝の返信も記載されています、短い文章ですが…)
ラテン語が読めると2000年前のローマ皇帝の手紙が見られるんだ、と感動しました。(まあ秘書が書いたものかもしれませんが)
右のサイドバーのインデックスから、テキストを選んでクリックしてみてください。
インデックスのページが開きます。(スマホの時は左にスワイプして下さい)基本的には(x%)などの補足がないものは全文訳しています。中途半端なものにはインデックスページで訳をしてあるものに色付けをしています。
最後のRichiesの「簡単な物語」は、いわゆる古典ラテン語ではなく初版は1903年で、ガリア戦記などを読む前に文法と語彙をある程度学べることを目的としているものです。
確かに易しい文章で入門にはいいと思います。何しろ単語の並び方が「普通」ですから、単語さえわかれば内容はすぐに想像できます。
スマホ対応と辞書
さらに今回の改造に伴い、スマホでも少しは見やすいようにと試みる予定です。何しろ画面が狭いので特にラテン語訳のページは煩雑で見にくいものになりそうですが、 ラテン語本体、注釈、訳文をPCでは縦に並べていましたが横にスワイプして見るように改造しました。更にPC、スマホ両方でテキストを読む画面で、辞書を付けました。単語は一応私のその時の状態に応じ 意味や、格、時制などつけています。それらは青色の単語で上にマウスを持っていくと説明が出ます。しかしたまたまついていない単語がありそれの訳を知りたいことがあるかもしれません。その時はその単語をクリックしてください。 辞書が動いて該当する候補が出ます。辞書の上にある欄に任意の語を入力してももちろん辞書が動きます。辞書は画面左にあります。これはスマホで、ラテン語、ノート、訳をその順で右方向に横に並べたので 辞書が右側にあると遠くなるという事情からです。スマホではしたがって全部で4つの画面が横にスクロールすることになり少し煩雑になってしまいました。
ラテン語辞書の日本語化
ラテン語辞書は元々アメリカのノートルダム大学関連のページで見つけた、Whitakerさんという人にデータをもとに作成しました。この方は既に亡くなっているようですが、Githubにそのソースコードを公開しており「自由に無償で使ってよい」との コメントもあります。実際は基本的なデータの構成はそのままですが、その使い方の説明がよくわからず、かなり変更をしました。ミスタイプも結構あり、多分100か所程度は修正しました。基本形のLatin語の辞書は約39000語が収録されており、その訳語はオリジナルはもちろん英語だったのですが、それを 日本語にしました。(AIの助けを借りましたが)ラテン語テキストの翻訳ではほとんどすべてが英語訳のままになっています。必要なら今回からの訳のページでは辞書が横についていますから、すでに訳のついている語(青字の単語)も クリックするとあたらしく辞書の中では日本語になります。ぜひ試してください。
Allen&Greenough 日本語訳ダウンロード
今回、A&Gの「新ラテン語文法」の日本語訳をPDFファイルとしてダウンロードできるようにしました。実際には第2部「構文法」の部分です。PCで見るにはやはりPDFが便利です。
私は「PDF-XCHange Viewer」という無料アプリで見ています。
そのViewerで見れば、BookMarkも、階層構造でつけているので見やすいと思います。更に簡単な変更、マーカーペンなども使え、重宝しています。
文法書はやはりA&Gのものが一番詳しく、かつ用例が極めて豊富です。
更には黄金期だけではなく白銀期の文法にもより詳しく言及しています。TacitusなどはCaesarとはまあまあ違う文法も 多くあったように思います。
ここから別画面でA&Gを表示する
ここからA&Gをダウンロードする
念のため、以前にも紹介したもう一つの有用な文法書である、Charles Bennett氏の同じ名前ですが「新ラテン語文法」へのアクセスを以下に示します。
新しいラテン語文法(日本語訳)
New Latin Grammar (Charles Bennett)
個人的にはA&GとBennett両方を参照しています。時としてBennett本は説明が簡便でA&G本をみて、「そういう意味だったのか」と納得することも多々ありました。ぜひこの2つの文法書を参照することを勧めます。
二つのLatinReader
以前からも紹介してたLatinReaderも変更します。以前はサーバー側にあるラテン語のテキストを編集して、サーバー側に保管する方法でしたが、今回からは基本的に作業するテキストを自身のPCに置くようにします。
それに伴い、最初にテキストをまとめてZIP形式でダウンロードする機能を追加します。このテキストの構造、推奨のダウンロード方法などについては次の項目で説明します。
実はLatinReaderは二つのバージョンがあります。サーバー側で動作するバージョンと、Localの自分のPCで動作するものです。いずれも同じテキストを使用します。サーバー側動作(Web 版)については
「LatinReaderへ」のメニューを選んでください。Local版はWindows用だけしかありません。マイクロソフトのMS Storeからダウンロードしてインストールしてください。これはMS Storeの中で検索しても出てこない方式で登録してあり、
以下に示す直接URLにアクセスすることでのみダウンロードできます。
ここからLocal版LatinReaderをダウンロード
Web版とLocal版ではテキストの選択方法が少し異なります。Web版では普通のファイルエクスプローラーからテキストを選択しますが、Local版は一応テキスト一覧のIndexページが表示されそこから選択します。
機能や使い方については簡単なマニュアルと作りましたので参照してください。仕様説明書
実はWeb版には問題があります。テキストを選択して編集して保存することはできますが、保存したファイルには「Webからのファイルである」というマークがつきます。これはWindowsの世界では motw(Mark Of The WEB)
といわれその後のファイルの扱いに制約が出ます。これは変なファイルをWebからダウンロードしていろいろやられるとシステムに悪影響するかもしれないというセキュリティのためです。MacでもLinuxでも同じような仕組みはあります。
この制約を外すことは比較的簡単でファイルエクスプローラで該当ファイルを右クロックして、プロパティを選び「許可する」項目にチェックを入れるだけです。要するに明示的に許可することを強制しているわけですが、まあ面倒といえば面倒です。
この不便を解消する方法は「明示的に操作する」以外にはなさそうで、そのためもあってLocal版を作成、MS Storeに登録しました。(結構うるさくて往生しましたが。)WindowsユーザーはこのLocal版がお勧めです。
ラテン語テキストのダウンロード、およびファイルの持ち方
右側の欄から「編集のためのテキストダウンロード」をクリックすると、いくつかの本の名前が表示されるのでどれかを選べばそのタイトルの本のテキストがダウンロードされます。ガリア戦記の例で説明します。 先ほどの選択小窓から「De Bello Gallico」をクリックします。そうすると「De Bello Gallico.zip」という名前のファイルがダウンロードされます。.zipファイルは複数個のフォルダ、ファイルをまとめて一つのファイルに 圧縮されたファイルです。圧縮されているので、ダウンロードのあとで元に戻す必要があります。ダウンロードされたファイル、「De Bello Gallico.zip」ファイルを右クリックすると「展開する」という項目がありますからそれを選んでください。 そうするとどこに展開するか?と聞いてきますので自身で他のテキストも置いているフォルダを選んでください。ここではそのフォルダを仮に「Latin Books」とします。そうするとLatin Booksフォルダの中にDe Bello Gallicoというフォルダができるのがわかります。 このフォルダを一つの本として見るためアプリの中ではBookと呼んでいます。例えば「Bookを開く」などと言ったりします。このBookフォルダをクリックするとその中にはさらに8つのフォルダがあり、「Liber I」~「Liber VII」という本で言えば「巻」に当たる7つのフォルダと assetsという名の一つのフォルダがあるのが確認できます。Liber Iをクリックするとその中にChap 1.html~Chap 54.htmlというファイルがあるのが見えます。これが「巻」の中の「章」です。この「巻」とか「章」に当たる命名は本によって異なります。 例えばPliniusのEpstulaeではLiber Iというのは同じでもその中身はEpistula1.htmlなどとなっています。いずれにしてもこの.htmlという拡張子を持ったものが編集の対象となるファイルです。htmlというのは皆さんもご存じの通り Webで文書を記述するための規約ですべてのWebのページはhtmlで書かれています。このファイルをクリックするとLatinReaderのアプリとは無関係にChromeなどのエクスプローラ言われるアプリで表示できます。ただし正しく表示するためにはいくつかの付随的な ファイルが必要でそれがassetsフォルダに入っています。実際にはChrome,MS Edageなどで表示はできても辞書はついていませんし編集することはできません。これを読み込んで編集する、辞書を付ける、ということをやっているのがLatinReaderアプリなわけです。 HTML形式といっても、LatinReader用の様式でできていますのでどんなテキストでもLatinReaderを使って編集することができるわけではありません。現時点で ダウンロードできるテキストはメニュにあるものだけですが、リクエストをいただければ、LatinReader用に変換しますの、連絡してください。(gallicwar3340@gmail.com)さて、テキストのダウンロードのやり方とファイルの構造を説明してきましたが重要なコツがあります。それは.zipファイルを右クリックで「展開」を選ぶ前に「プロパティ」を選び、でてくる小窓の一番下にある「セキュリティ」の項目で「許可する」 にチェックを入れることです。 クリックで画像を見る
これは上でも説明したMOTW(Mark Of The Web)で、この段階で許可しておくと展開してできるすべてのフォルダ、ファイルも普通のファイルになります。逆にそうしないと点火されたすべてのファイルに対し 「プロパティ」「許可する」を行うことになりますのご注意ください。
これでラテン語のテキストを自分のPCに入れ、それを編集できることになります。